んぎしたおりょー(11枚)
波照間は、ほろほろしたところです。
うまく言えないのだけど、「ほろほろ」という以外にたとえようのない良さ。
行ってきました、波照間。実に二年ぶりです。
今回は、いわば帰省ツアー。
石垣島で暮らすおなじみメンバーがこぞって波照間入りし、
それぞれの波照間と石垣を見つける旅です。
折しもGW、三時間待って満員の船に乗ったものの、島内全宿満室!
結局、僕も友人一家のご実家に泊めていただき、素敵な時間をもらいました。
たまこさん、ありがとうございました。
ソーキ汁もひょうたんも忘れられない波照間の味になりそうです。
最南端の地・高那崎で行われる結婚式、
その音響と照明をささえるが本来の役割でした。
ふだんは何もないところに発電機を持ち込み、
機材トラックで特設ステージをつくっての強行開催。
子供達もおりこうに準備を手伝い(邪魔し)ました。
最南端のウェディングは、どこにもない感動とともに無事ファイナル。
そこから汗だくで機材をかたずけ、午前1時半にようやく撤収完了。
職業柄さまざまなイベントに関わってきた僕ですが、音響・照明はまるで素人。
かえって足手まといだったように思います(笑)すまんすまん。
星空がのぞいた帰り道、初めて夜の灯台を見ました。
島の中央から四方を照らす黄色い灯。
「ああ、波照間のにおいがする」
フクギの花の香りとともに、やってくる切ないあたたかさ。
それは、多良間や粟国で感じたものと似ていたかもしれません。
打ち上げは朝方までつづいたでしょうか。
目覚めると、僕の足元で、レイが寝息をたてていました。
みんな等しく大切にされていたことに気づく瞬間、人はちょっと強くなります。
フル稼働ではしりまわった今回の波照間は、
やつをひとまわりおおきくしてくれたに違いありません。
まぶしい朝の太陽、僕はひとり散歩に出ました。
そのときのことは、いつかお話できたらと思います。
性懲りもなくギリギリまでまた海で遊んで、
急げ急げと軽トラの荷台に乗って港にたどりついた一行。
「スマオー、波照間、また来ようね」
「ええ、今度はぜひお盆にいらっしゃい」
港の桟橋で手を振るたまこさんがちいさくなって、とびこんできた言葉。
んぎしたおりょー
波照間では、島を出る人に、
「行ってまたここにもどっておいでなさい」と、
この言葉で送るのだそうです。
蒼海の果てにある波照間は、ほろほろしたところです。
これより南に島はありません。
考えてみれば、長い長い僕の旅も、ここからはじまりました。
「スマオー、この船、ゆれるどー!」
子供達の悲鳴(笑)をつれて、いざ。
はじまりの場所から、思いあたらに出航です!
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