2007年08月05日
黒島の豊年祭(20枚)

ミルク世果報は、海の彼方から。黒島の豊年祭。
本日、船浦御獄(フノーラワン)のある宮里海岸で行われました。
船浦御獄は、造船と航海安全を祀る聖地です。

見事な晴天のもと、かなんと一緒にやってきました。

旗頭は、東筋「五風十雨」、保里「祈豊」、仲本「祈豊年」、宮里「祈豊年」。

黒島の豊年祭は、収穫後に豊年感謝と来年世の豊穣を祈る農耕祭ですが、
祭りの中心となるのは、村対抗で行うウーニ競争とパーレ競漕です。

パーレ競漕は、石垣島でいえば海神祭のハーリーと似ています。
よく「黒島のハーリーは沖縄の中でも個性的」という言われ方するのも事実。
ただ、最初と最後をウーニと呼ばれる村一番の走り手が競い、
単に速さだけでなく沖に設置した浮きをとってくる競争であり、
漕ぎ手の陣容や漕ぎ方なども含めて、本質的に異なるものでしょう。
農耕のお祭りなのに船がメインというのはまことに不思議ですが、
水のない石の島ゆえに西表など他の島に船で通って田畑を耕していたのか、
はたまた、造船それ自体が島をささえていたからなのか、
それとも、古くからのニーラスク・カネーラスクの信仰が強く影響しているのか、
今では知るよしもありません。
島の言い伝えによると、もともと豊年祭は作付面積の競争や綱引きでしたが、
ある年それでも決着がつかず船漕ぎ競争をしたところ、かつてない豊年満作になり、
以来、パーレ競漕がメインとなったといわれています。

満ち潮の海へウーニが走り、宮里 対 仲本、パーレ競漕のはじまり!

村人の応援もおおきな力。

仲本が勝利。旗頭を囲んで、歓喜の巻き踊り。
豊年ジラバの歌声に、踊りの輪が青空に映えます。

大活躍だった彼を、讃えます!

新潟から飛んできたこの人をはじめ、全国からたくさんの見物客が。

ミルク行列の後、浜ではにぎやかに奉納舞踊。

島の太陽をあびたジカタのみなさん・・・すごいメンバー!

この人もハディクマイというユーモラスな伝統芸能を熱演。

迫力の棒。これまた他の島にないユニークな演舞。

縁の下の力持ちもみんな汗だく。お疲れさまでした。

東筋 対 保里のパーレ競漕が近づき・・・みんな今か今かと。

はじまりを告げるウーニの疾走。胸躍る、いい勝負。

白熱のレースを制したのは、アースン(東筋)チーム。

ふたたび踊りの輪ができて、祭りはクライマックスへ。

海の彼方に何を見るのか・・・
島では今夜、盛大なぶがりのうしが行われていることでしょう。
五穀豊穣、畜産繁栄、村の栄い、思いはさまざまですが、
島を挙げて、先達の伝統を受け継ぎ、これだけの祭りを打ち立てる。
むずかしいことぬきにスゴイです!
公民館が、青年会が、村々の人々が、
ひとり何役もこなしながら、知恵と体の力をあつめた結晶。
ありがとう、今年の豊年祭。
いまいちど自分の足元から考えてみたいと思いました。
幸福の種を、あなたも僕も、手にしているはずです。
Posted by sumao at 22:37│Comments(2)
│島日記
この記事へのコメント
私も黒島の豊年祭行きました!!
いい豊年祭でしたね~!!
そうそう。私、ジカタさんのスグ後ろで写真撮りまくっていたので、
もしかしたらすれ違っていたかもしれませんね(笑)
いい豊年祭でしたね~!!
そうそう。私、ジカタさんのスグ後ろで写真撮りまくっていたので、
もしかしたらすれ違っていたかもしれませんね(笑)
Posted by まちゃこ at 2007年08月26日 21:05
> まちゃこさん
遅くなりました。お許しください。
ずっと見たかった豊年祭、僕にとって大変いい日でした。
お天気も良かったので、まちゃこさんも
素晴らしいお写真が撮れたのではないですか?
来年もぜひ行きたいと思っています。
いつかお会いできたらたのしいですね。
遅くなりました。お許しください。
ずっと見たかった豊年祭、僕にとって大変いい日でした。
お天気も良かったので、まちゃこさんも
素晴らしいお写真が撮れたのではないですか?
来年もぜひ行きたいと思っています。
いつかお会いできたらたのしいですね。
Posted by sumao
at 2007年11月01日 17:47
