島の時間 bｅ

阪神大震災のとき、倒れてきた家具から僕を守ったアンティークの棚は、
苦楽をともにした戦友・イタマエKENが営むデザイン事務所に。
若いデザイナーさん達がどう思うかわかりませんが、
本人はいたく気に入ってくれ、この棚は幸せに暮らしそうです。

組み立てないままおいてあったハンプのロッカーは、
先日放火に遭ってお家が全焼した見知らぬご家族に。
学生時代、京都のくそ暑い夏をしのいだ黒い扇風機は、
クーラーのないゆーこの部屋に。
甲子園のある街の雑貨屋で買った動物柄のドアストッパーは、
数年間の大阪暮らしを経て、甲子園のある街にあるおっきー宅へ。
サニーにもちゃんととんまなものをたくして・・・
それぞれが新しい場所へ旅立ちです。



そして最後に、お気に入りのビューロー。
この日集った学生時代の悪友達が「なつかしい」と笑いながら、車に積み込みました。
スペインで生まれ、欧州の教会を経て、京都にやってきたこの家具は、
僕とともに金閣寺から名古屋、西宮、大阪と引越しをかさね、
うめちゃんの部屋にもらわれ、百歳をむかえることになります。

「せっかくやし、写真撮ろうよ」
というわけで、一枚。
重ねられた時間の上に、上等な花が咲きますように。