2006年11月30日

青い精霊

青い精霊

お酒の瓶の上の方に、青い綿みたいなのが出てきたら、
それは、青い精霊。
幸福になる準備ができた人だけにおとずれる、
よいことを知らせる遣い。

これは、お酒作りに生きてきた女将さんの、素敵なつくり話。
今の泡盛は低温でろ過するためこのようなことはありませんが、
昔は、常温ろ過、あるいは、ろ過せず、つくられていました。
原料の米にはそもそも脂分があるので、
透明に見える泡盛の中にも、いくらか脂分がとけこんでいるそうです。
この脂分、いわゆるウマミなのですが、不思議なことに、
島より寒い環境(例えば東京とか)に置かれていると、
凝固して青い澱となってあらわれるのだそうです。
「あれ?これって、カビはえてきたわけ?」
泡盛を知らない人がそう誤解しないよう、
「青い精霊」の物語はつくられたのでしょう。

曇り空の下、近くの酒造所を見学し、
昔ながらの手づくり製法のお酒をわけてもらいました。
海の色の小瓶につめたそこに、
いつの日か青い精霊がきてくれることを願って、
女将さんのお酒は、海を渡ります。



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Posted by sumao at 23:58│Comments(2)島日記
この記事へのコメント
確かに泡盛の種類によっては、寒いときに青くはありませんが白い澱が出ることがありますね。特に昔ながらの製法で作っている泡盛に多いようです。こいう泡盛は泡盛らしい風味があり、最近のすっきりした飲み口の泡盛に比べ個性を主張してます。また石垣で一緒に飲みたいですね。この夏に仕入れた南雪をいつ飲もうかと思案しているところです。
Posted by ナーガ at 2006年12月01日 21:51
> ナーガさん
さすが泡盛博士!本当にそうなんですね?
たしかに、この小瓶のお酒、めちゃくちゃうまそうです。
残念ながらこの小瓶は大阪へ行ってしまうのですが、
いつかまた島で飲みましょう!
あと、
南雪というお酒があるのですね?
人の名前みたいです(笑)
Posted by スマオ at 2006年12月02日 06:45
 
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