2007年11月03日

西表島祖納の節祭(13枚)

西表島祖納の節祭(13枚)

公民館での儀式、今年のミリクさま誕生の瞬間です。

国の重要無形民俗文化財に指定されている西表島祖納の節祭(シチ)、
三日間の日程の二日目にあたる昨日が、「ユークイ(世乞い)」でした。

西表島祖納の節祭(13枚)

二番旗を先頭に子孫らをひき連れて集落をねり歩くミリク行列。

西表島祖納の節祭(13枚)

会場となる前泊海岸では、舟子達がヤフヌティ(かいの手)を舞い。

西表島祖納の節祭(13枚)

ユークイ儀式のサバニには塩と米がそなえられていました。

西表島祖納の節祭(13枚)

あいにくの強風、何度も倒れそうになる旗頭を人々がささえました。

西表島祖納の節祭(13枚)

舟くい開始。この荒波に漕ぎ出してゆきました。

節祭は、五穀豊穣や地域住民の無病息災・繁栄を祈る、神の国の正月行事。
祖納では、舟くい(舟こぎ競争)が行われます。
ここは西表の中でも親邑ともいえそうな古い村のひとつで、
かつては南蛮船が入ってきたという天然の良港に位置しており、
舟あるいは海と幸福・繁栄が深く結びついていたのでしょう。

小雨まじりの荒天・・・すなはち、ユークイ日和!
来賓挨拶でもありましたが、祖納の節祭はこういう日が多いらしく、
僕の記憶でもこのときの空はいつもこうです。
けれど、それを「自然にためされているのだ」と受け取る島の心意気が、
500年もの間この祭りをまもってきたのかもしれません。

西表島祖納の節祭(13枚)

転覆という予想外のアクシデントもありましたが・・・

西表島祖納の節祭(13枚)

浜から呼ぶ声にも励まされ、二艘の舟はかえってきました。

西表島祖納の節祭(13枚)

喜びの声、天まで。前乗り役によるパチカイ言上。

西表島祖納の節祭(13枚)

船元に座したミリクさまの前で奉納芸能。写真は祖納岳節。

西表島祖納の節祭(13枚)

拙ブログでも以前紹介した婦人によるアンガァー踊り、今年も。
黒装束の二人のフダチミはここの祭りならでは。

西表島祖納の節祭(13枚)

この日にそなえお祭りの練習は10日間おこなわれたそうです。
ミリクさまが舞うその地に、あたらしい年がはじまります。



タグ :西表島祭り

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Posted by sumao at 23:09│Comments(4)島日記
この記事へのコメント
スマオさんとの出会いは数年前のこの日でしたね。
なんだか懐かしいなぁ。
島のおジィにいろいろ教えてもらった
あの日のミルクさんが今日の私の幸せにつながっています。

いつかまた一緒に
まるま盆さんとオホホを見に行きたいですね。

この日のミルクさん、スマオさんの幸せにつなっがってます♪
Posted by naopeach at 2007年11月04日 00:24
> naopeachさん
なつかしいですね。あの日のこと西表の友人とも話してました。
今年のミリクさまはあの年とは違う人ですが、
同じようにありがたい節祭でした。
が・・・今年は最終後の臨時便が出なかったらしく、
あわてて島で宿を見つけ、ずぶ濡れのまま眠るハメに(笑)
それもまあ、いい思い出になるでしょう!
Posted by sumaosumao at 2007年11月04日 12:32
終わりから2番目の写真に、カサの上から全身黒い布をかぶった人がいます。 ジブリ映画 千と千尋の神かくしに、この黒い人が、八百万の神様のモデルで出てきます。アンガマーも出てきます。宮崎監督も石垣の離島のお祭りなどに行かれるのですね。
Posted by なつママ at 2007年11月04日 16:46
> なつママさん
そうなんですね!知りませんでした。
僕が知るかぎり、フダチミがあらわれるお祭りはここだけです。
この装束にも意味があるのだと思いますが、一見「秘祭」っぽい。
なぜ黒装束で顔をかくしているのだろう?
そうやって想像してみるのもいいかもしれません。
Posted by sumaosumao at 2007年11月07日 16:22
 
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