島の時間 bｅ

真っ赤なデイゴの咲く小径　初勝利

応援してくださったみなさん、おおきに。
あなたの声が、届きました。
アルプススタンドに入れずバックネット裏からの観戦となったきよさん、
心のこもった砂糖天ぷら、ありがとうございました。
あなたの生まれ島のアルプスは、すばらしい応援でした。

初戦となった昨日、甲子園はまれにみる晴天にめぐまれました。
まぶしい太陽をあびて、応援団の一日も幕あけです。
一部報道で「３万人の大応援団」との前評判もありましたが、
実際のところ、僕らが把握していたのは千人程度。
内心、すこし心配していたのです。
けれど、富山で県人会世話役をつとめる隊長から「俺も行くぞ」の電話が入り、
想定外だったメンバーも続々と集結。
球場で僕らを待っていたのは、信じられないほどの人、人、人。
「こんなにたくさんの人が来てくれたんだ・・・」
はやくも目をうるませているかっちゃんとともに、いざ、出陣！



エンジ一色で染め抜いたアルプススタンドに、
同校PTA会長であり野球部を甲子園へ送る会会長である比嘉さんの姿がありました。
必ずや、甲子園でまた会おう。
沖縄で惜敗したあの日に交わした約束は、願ってもないかたちで実現しました。
「ありがとうね、今日はがんばっていきましょう」
ここまでの道のり、部室すらない野球部を日々かげで支えてきたご父兄を代表する言葉です。
行かす会の白い帽子をかぶって、夢実現の今年のジャンパーに袖を通し、
僕もまた夢のアルプスに立ちました。

島人でもなくもはや島ナイチャーでも旅人でもなくなった僕の役まわりは、
応援に徹する友にかわって、この日を写真にのこすこと。
市長はじめ島からのメンバーでかためられた応援団席にぽっかり空いた僕の席には、
誰のはからいか白百合の瓶がおかれていました（どんな人間や思とんねん）。
一方、島はものすごいことになっていたらしく、
雄たけびのような電話が度々かかってくるありさま。
山形から、東京から、那覇から。
島の時間をともにした旅人達からも、あたたかい激励が相次いで・・・
そんなこんなの、とてもうれしい時間でした。



勝利の瞬間、総立ちのアルプスはどっと沸き、
誰かれとなく周りの人と握手し抱き合っていたようです。
気がつくと、僕も比嘉さんと抱き合って飛び上がっていました（笑）。
「やった、やったぞ・・・」
あとはもう言葉にならなかった比嘉さんのうるんだ目が、
今日の真っ赤なデイゴです。

次なる試合は、強豪・横浜。
願ってもない大一番です。
あなたの場所から、声援よろしく。
かならず、届きます！


追伸：
成底ゆう子「真っ赤なデイゴの咲く小径」は、
mF247にて無料でダウンロードできます。
ぜひ、あなたも聴いてみてください。
https://www.mf247.jp/