島の時間 bｅ

真っ赤なデイゴの咲く小径　背番号８

商工ナインが島を出発して、二週間になります。
その日、ＪＴＡ「鷲ぬ鳥号」で関西入りした商工ナインは、
伊丹空港であたたかい出迎えを受けました。
拍手の花道となった列のいちばん最後に、
ユニフォーム姿の青年が満面の笑みで立っていました。
背番号８。
よく見ると、胸には「八重山商工」の文字。
ここ関西で暮らす、野球部ＯＢでした。



かつては主将として、はるかな夢を追いかけた球児。
その夢を自力でかなえた後輩達に、最高の舞台を用意してあげたい・・・
「球場で会いましょう！僕もがんばります！」
宣言通り、背番号８のユニフォームで甲子園にのぞんだ彼は、
ＰＴＡの腕章をつけ、大きな声で大応援団をひっぱりました。
ご父兄方の案内からゴミの回収と、まさにアルプスせましの大活躍。
甲子園など夢のまた夢だったという彼が、
「みんなからもらった」最高の甲子園でした。

勝利の瞬間、抱き合って叫んだ、背番号８。
ちょっとくたびれたユニフォームに咲いた笑顔が、
今日の真っ赤なデイゴです。

背番号８ががんばるこの地に、夢への道はつづきます。
がんばれ！八重山商工！


追伸：
成底ゆう子「真っ赤なデイゴの咲く小径」は、
mF247にて無料でダウンロードできます。
ぜひ、あなたも聴いてみてください。
https://www.mf247.jp/