2006年08月18日

真っ赤なデイゴの咲く小径・夏:出発の日

まず、ありがとう。
数々のあたたかいお言葉、ほんまに泣きそうになりした。
お返事が遅くなり申し訳ありません。

「真っ赤なデイゴの咲く小径」をはじめるきっかけになった祖母が
まさかあの日に旅立つなんて夢にも思わなかったので、
さすがに動転してしまいました。
僕は元気です!しかも、前よりずっと。

あの夜、それぞれの場所で、さまざまな語らいがあったと思います。
アルプスで奮闘した真っ赤なデイゴ会西宮も、どなんの一升瓶かざして大暴れ?
かっちゃんも、チームも、新たなスタートを切りました。

あれからのこと、すこし報告させてください。

真っ赤なデイゴの咲く小径・夏

真っ赤なデイゴの咲く小径・夏:出発の日

故郷の母屋で眠りに着いた祖母は、ほんといい顔をしていました。
あたらしい名前には、サクノの「咲」の文字がありました。
多少の涙はあったけれど、めでたい大往生です。
それぞれの場所から集まった一族には、あたたかな空気がありました。

大のひいおばあちゃんっ子だったひ孫のマサシとヒロシがだだをこね、
棺に添い寝するように川の字になってしまったため、
祖母はたいそうにぎやかな最後の夜を過ごしたようです。
翌朝、みんなで祖母を連れ出し、しめやかに笑顔の葬儀。
最後の花を入れてあげると、ひ孫のリナがわっと泣き出しました。
大人達は気づかなかったけれど、祖母のあの口癖がきこえたのかもしれません。
「ありがとうな」
みんなに見送られ、祖母は煙となって大きな空にすいこまれていきました。

斎場からの帰り道、厳密には100歳と8ケ月だけれど、
数えていえば102歳だ!という話で盛り上がりました。
どうや、たいしたもんやろ!祖父の92歳を軽くこえて102歳やで!

あわせて行った初七日の法要は、
祖父や僕の母も導いてくれたいつものおっさん(和尚さん)が、
祖母の口癖を知ってか知らずか(知らないわけはないか)、
「今日は『おばあさん、ありがとう』と唱えましょう」
と、あたたかい日をしめくくってくれました。

真っ赤なデイゴの咲く小径・夏:出発の日

そんなこんなを写真にのこすことが、この夏、僕の最後の仕事・・・

かと思いきや、ふと電話が鳴りました。
そうか、まだありました、大切なこの夏の仕事。
僕はひとり駆け出しました。
故郷を出た18歳の春と同じ駅から、やってきた列車に飛び乗って、
めざすは、関西空港!
うまくいけば、八重山商工ナインやかっちゃんが乗る、今夜の臨時便に間に合うはず。

自分の運を信じて、最後の猛追がはじまりました。

真っ赤なデイゴの咲く小径、最終回につづきます!
http://kukurunupana.ti-da.net/e968731.html



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Posted by sumao at 03:34│Comments(7)八商工
この記事へのコメント
優しい笑顔のサクノおばあちゃん。
みんなの笑顔でお見送りされ、天国で
「ありがとうな~」と笑っている事でしょう。

そしてそして、最後の猛追!
どうなったの~?!
Posted by おっき~ at 2006年08月18日 06:31
はじめまして!大阪で働いてるウチナンチュです! 甲子園終わってしまいたしたね!残念です・昨日いつもいく沖縄料理屋さん[八重山]平野区に商工の応援団の子が保護者ときていたした!八重山のマスターの娘さんも今は八重商の有名人!
Posted by ウチナンチュ at 2006年08月18日 08:27
ご冥福をお祈りいたします。

まるで「ハート島」のトキお婆のように
永きに渡って人々を見守り、
幸せを咲かせ続けたサクノお婆ちゃん。

たくさんの苦労の中でも、
世の中の全てに「ありがとうな」とつぶやきながら、
最期まで幸せそうな顔をなさっていたんでしょうね。

サクノお婆ちゃんから受け継いだ、
スマオさんの優しさを
少しだけ分けてもらったこの夏、
スマオさんの周りのみんなを幸せにする
ククルバナの魔法を魅せてもらったあの夜、
僕はとても幸せでした。
ありがとうございました。
Posted by ししにぃ at 2006年08月18日 10:09
ひぃおばあちゃんが大好きだという ひ孫さんの
「マサシくん」と「ヒロシくん」 いい子ですね。(*^^*)
サクノおばーちゃんの ご冥福 心より お祈り申し上げます。
Posted by えみんちゅ at 2006年08月18日 12:26
> おっき~
最後の最後にはいい日になる・・・
この夏を象徴するような日でした。
まさか最後にこんなはしるとは思わなかったけど、
神さまはちゃんといました!
ほんま、ありがとう。

> ウチナンチュさん、ようこそ!
見送りに間に合った関西空港で、彼らの集合写真をとりました。
みんないい顔をしていて、最高でした。
平野に住んでいた頃、そのお店を知っていたら、
もっとたのしかったかもしれません。
大阪にいるうちに行けるといいのですが・・・

> ししにぃさん
祖母の顔、ほんと、最高に幸せな人かもしれません。
ありがたい、ありがたい。
トキさんのことも、ご存知なんですね?
あわせて、ありがとうございます!
本稿の最終回、ズバリ、心の花。
われながらベタな芸風ですが、それはそれとして、ぜひ!

> えみんちゅさん
ふだんは手を焼くけれども、なんだか泣かせるやつらです(笑)
祖母はやはり幸せでした。
思い切ってここに記してよかったです。
ありがとうございました。
Posted by スマオ at 2006年08月19日 02:09
悲しくて寂しい想いもあるけれど、清々しいお見送りになってよかったなぁと思います。

スマオさんの記事を読んで、3年前に亡くなった祖母のことを想い出しました。
一緒に住んでいたせいか、よくケンカをした私たち。
生前に何もしてあげられなかったのでは、と自分を悔やみます。
今でもあの永遠の眠りに就いた日の綺麗な顔を覚えています。
Posted by ウルル http://newworld.ti-da.net/ at 2006年08月20日 15:20
> ウルルさん
一緒にいればこそ、気にせずケンカもできたのでしょう?
それも大切な思い出で、うらやましく思います。
今日の日に、素敵なコメントありがとうございます。
きっと明日はもっといい日です。
Posted by スマオ at 2006年08月20日 17:17
 
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